ドラえもん のび太とブリキの迷宮(感想)
先日、雲の王国を見てドラえもんの面白さを思い出したので、今度はブリキの迷宮を見直してみた。ブリキの迷宮は、自分にとっては初めて劇場で見たドラ映画だから思い出深いんだよね笑
この作品のテーマって機械に頼りすぎると何もできない人間になりますよ、ってとこなのだろうけど、説教臭くないところがいいよね。「機械に頼りすぎる」は「他人に頼りすぎる」に置き換えてもいいのだろう。
さすがにこの歳になるとそんなことは当たり前過ぎて、映画を見て感化されることはないのだけれど、子供がこの映画を見たら素直に影響されそうだとは思った。まあ、それはラストののび太と同じで一時の感動になるとは思いますけどね。
テーマが誰にでも通じる普遍的なものなのがドラえもんらしい、素晴らしいチョイス。そして、テーマを物語に絡ませるのがうまい。冒頭ののび太の駄々っ子ぶりとか、メインストーリーのドラえもんなしでの冒険が、サピオが語るチャモチャ星人の末路と相まって、今回のテーマを際立たせているよね。
久々に見返してみると、90年代の時代を感じるような。公開年(1993年)って、まだまだどん底の不景気ではなくて、貧乏くさくない時代だったと思うのだけれど、その明るい雰囲気が出ているような。それに、70年代や80年代っぽい古臭さもあまり感じない、意外とモダンなドラえもんワールド。TV版もこんな感じだったかしらね。
そうそう。ディテールがつくりこまれていたり、オマージュっぽいシーンが多いのも楽しいよね。藤子・F・不二雄氏の教養の幅広さが遺憾なく発揮されている。
ブリキンホテルの造形。迷宮の入り口。像の乗り物。メカポリスのヨーロッパ風街並。チャモチャ星の人々の19世紀人のような服装。おもちゃの戦闘機や戦艦、戦車。独裁者ナポギストラーを始めとしたロボット達。
細かい描写を見ているだけで、めっちゃ楽しい笑
ガリバー旅行記の小人国の話や映画キングコングからの引用も楽しいよね。たぶん、他にもいろいろ引用しているとは思うのだけれど、私の教養がなくてわからなかった汗
他にも空爆や艦砲射撃のシーンは、かなりリアルに感じた。
とまあ、こんな感じで大変楽しめたのでした。ドラえもんが壊れるシーンも。最後の対決シーンももちろん見どころ。泣けて笑えるいい映画でした。
ブリキの迷宮、お薦めです。
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